杉原賢彦(映画評論家)
参加費: 日仏会館、TMF日仏メディア交流協会の会員無料 非会員: 講演・懇親会費用として、一般1000 円、学生500 円
主 催:公益財団法人 日仏会館/ TMF 日仏メディア交流協会
協 賛:アイ・ヴィー・シー/エモア
第4回恵比寿映像祭「映像のフィジカル」 地域連携プログラム参
プログラム
18:00 開 会
18:10~19:40 DVD 上映「すべての道はローマへ」(Tous les chemins mènent à Rome)
1948 / フランス / 90分 / 白黒 / 日本語字幕付
製作・監督:ジャン・ボワイエ/脚本:ジャック・シギュール/
撮影:クリスチャン・マトラ/音楽:ポール・ミスラキ/美術:ロベール・クラヴェル
出演:ジェラール・フィリップ、ミシュリーヌ・プレール、アルベール・レミ
19:50~20:20 講 演(杉原賢彦)+ Q & A(会場より)
20:30~21:00 懇親会
作品紹介
美男俳優として知られながらも、若くして亡くなったジェラール・フィリップ。その縦横無尽な活躍と演技は、詩的レアリスムによって牽引されていたフランス映画を更新し、新たな時代を拓くものだった。戦後、間もなくのフランス映画界に、まさに彗星のごとく現れたジェラール・フィリップは、1946 年の『白痴』、その翌年の『肉体の悪魔』でまたたく間に人気を確立する。と同時に、その演技力も早くから認められ、フランスを代表する俳優としてその名を刻んでいった。
そしてその死後、フランスは新たな映画の時代──ヌーヴェル・ヴァーグの時代を迎え、ジャン= ポール・ベルモンドをはじめとする、従来のフランス映画にはいなかったタイプの俳優がスクリーンに登場する。ジェラール・フィリップは、フランス映画にいったいなにをもたらしたのか。
あまり知られていない初期の作品『すべての道はローマへ』を通して、そして彼の代表作と、彼の前後の俳優たちも振り返りながら、映画にとっての身体ともいうべき俳優たちが、フランス映画になにをもたらしたのか、そしてそれはどのように変化していったのか。まずはジェラール・フィリップという俳優の魅惑から見てゆきたい──。