【演奏】岡田博美(ピアノ)、クァルテット・エクセルシオ(弦楽四重奏 西野ゆか、北見春菜、吉田有紀子、大友 肇)、入川 舜(ピアノ)
【対談】片山杜秀(慶應義塾大学)、野平一郎(東京音楽大学学長)
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日仏会館創立百周年にあたり、日仏の音楽交流に多大な功績のあった日本の作曲家たちの作品を紹介し、主にピアノ作品と弦楽四重奏曲に限ってほぼ作曲年代順に歴史をたどります。コンサートは、日仏会館創立の前年にフランス留学から帰国した小松耕輔から始まり、1930年代に帰国した池内友次郎、平尾貴四男が続きます。それまでドイツ一辺倒だった日本の音楽教育にフランスのメトードがもたらされました。そうした教育を受けた矢代秋雄、黛敏郎、三善晃の第1世代、またその世代に影響を受けた平義久、牧野縑、丹波明といった第2世代の個性的で異なったアプローチをお聴きいただきます。また会の途中に対談の場を設けて、この1世紀の歩みを振り返ります。
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プログラム
小松耕輔(1884-1966):ピアノ・ソナタ ト長調(1922)----------入川 舜
池内友次郎(1906-1991):弦楽四重奏のための前奏曲と追走曲(1946)----------クァルテット・エクセルシオ
平尾貴四男(1907-1953):ピアノ・ソナタ(1948/51)----------入川 舜
矢代秋雄(1929-1976):ピアノ・ソナタ(1961)----------岡田博美
黛 敏郎(1929-1997):オール・デウーブル(ピアノソロ版)(1947)----------岡田博美
休憩
● 対談 ● 片山杜秀(慶應義塾大学) 野平一郎(東京音楽大学学長)
三善 晃(1933-2013):弦楽四重奏曲第2番(1967)----------クァルテット・エクセルシオ
平 義久(1937-2005):ソノモルフィーI (1970)----------岡田博美
牧野 縑(1940-1992):弦楽三重奏のための「アンテルミッタンス」VI(1987)----------クァルテット・エクセルシオ
丹波 明(1932-2023):弦楽四重奏のための「タタター」II(2012)----------クァルテット・エクセルシオ
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演奏者プロフィール
岡田博美(ピアノ) ©三浦興一
富山県出身。安藤仁一郎、 森安芳樹、 マリア・クルチオの各氏に師事。桐朋学園大学在学中、日本音楽コンクール第1位優勝。大学を首席で卒業後、マリア・カナルス、 日本国際、プレトリア国際コンクールにて次々に優勝を果たし大きな注目を集める。
1984年から2021年 4月までロンドン在住。1985年ロンドンでのデビューリサイタルでは「まさしく来るべきスター」( デイリーテレグラフ紙)、「図抜けて確かなテクニックで、創造力に富む情熱的な音楽性」(タイムズ紙)と絶賛され、以降ロンドンを中心にヨーロッパ各地で演奏活動を続けるかたわら、日本においても毎年意欲的なプログラムによるリサイタルを開催し好評を博す。
古典から現代曲までの幅広いレパートリーには定評があり、これまでにフィルハ ーモニア管弦楽団、BBC 交響楽団、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団、イギリス室内楽管弦楽団、NHK 交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィル、東京都交響楽団、 東京交響楽団ほか、 国内外の多数のオーケストラと協演している。 室内楽にも積極 的で、ウィーンフィルのメンバーやヴァイオリンの天満敦子、 川畠成道とも定期的に共演している。 録音はカメラータ・トウキョウから継続的にソロ、室内楽の CD が発売されており、いずれも高い評価をもって迎えられ、また 2015 年からは桐朋学園大学院大学教授として、後進の指導にあたっている。
*オフィシャル・ウェブサイト:http://www.hiromi-okada.com
クァルテット・エクセルシオ(弦楽四重奏)[西野ゆか、北見春菜、吉田有紀子、大友 肇]
1994年桐朋学園大学在学中に結成。「繊細優美な金銀細工のよう」(独フランクフルター・アルゲマイネ紙)と2016年ドイツ・デビューで称賛された、年間60公演以上を行う日本では数少ない常設の弦楽四重奏団。2021年12月にリリースした最新アルバム「ベートーヴェン第13番&大フーガ」で、日本人団体として本邦初のベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲録音を完結させた。ベートーヴェンを軸とした『定期公演』、20世紀以降の現代作品に光をあてる『ラボ・エクセルシオ』、次世代の弦楽四重奏団との共演『クァルテット・ウィークエンド』などの国内シリーズに加え、米国、欧州、アジアと海外公演も回を重ねている。一方で、幼児から学生のコンサートや地域コミュニティを対象に室内楽の普及にも積極的に力を注いでいる。2016年6月サントリーホール主催により2週間でベートーヴェンの弦楽四重奏全16曲を日本団体として初演奏。同年6月まで6年間『サントリーホール室内楽アカデミー』でコーチングファカルティを務め、引き続き後進の指導にもあたっている。第2回大阪国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門第2位、第5回パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール最高位、第19回新日鉄音楽賞「フレッシュアーティスト賞」、第16回ホテルオークラ音楽賞等受賞歴多数。ながらの春 室内楽の和 音楽祭 学セミナー、2017年4月より浦安音楽ホールレジデンシャル・アーテ ィストとしても、室内楽の楽しさを伝えていく活動を幅広く行っている。
*オフィシャル・ウェブサイト:http://www.quartet-excelsior.jp/
*フェイスブック:https://www.facebook.com/QuartetExcelsior/
入川 舜(ピアノ)
静岡市出身。東京芸術大学音楽学部ピアノ科卒業、同大学院研究科修了。文化庁海外派遣研修員として、パリ市立地方音楽院とパリ国立高等音楽院修士課程でピアノ伴奏を学ぶ。 高瀬健一郎、寺嶋陸也、辛島輝治、迫昭嘉、A・ジャコブ、J−F・ヌーブルジェの各氏に師事。「静岡の名手たち」オーディションに合格。神戸新聞松方ホール音楽賞、青山バロックザール賞を受賞。 日本人作曲家の作品を蘇らせたCD「日本のピアノ・ソナタ選」(MTWD 99045)、ま「ゴルトベルク変奏曲」(MTKS-18341)のソロ録音CDがある。2011年デビューリサイタルを開催。以後も、ドビュッシーのエチュード全曲など、意欲的なプログラムでリサイタルを行う。2021年には東京文化会館にてジェフスキの「不屈の民変奏曲」他によるリサイタル(日本演奏連盟による主催)を開催。 2022年のバッハの「ゴルトベルク変奏曲」演奏会が、第32回青山音楽賞を受賞した。現在、 幅広いジャンルで活動中。オペラシアターこんにゃく座のピアニストを2018年より務める。東京、渋谷の美竹サロンにて、「バッハを辿る」コンサートシリーズを継続中。東京藝術大学非常勤講師。日本演奏連盟会員。
*オフィシャル・ウェブサイト:https://shunirikawa.work/
対談
野平一郎(作曲家・ピアニスト、東京音楽大学学長)
© YOKO SHIMAZAKI
東京藝術大学大学院修了後、パリ国立高等音楽院に学ぶ。現在、作曲家、ピアニスト、指揮者、教育者として国際的に活躍する音楽家。第13回中島健蔵音楽賞、第44回、第61回尾高賞、芸術選奨文部大臣新人賞、第11回京都音楽賞実践部門賞、第35回サントリー音楽賞、第55回芸術選奨文部科学大臣賞、日本芸術院賞、第52回ENEOS音楽賞洋楽部門本賞を受賞。2012年春、紫綬褒章を受章。現在、静岡音楽館AOI芸術監督、東京文化会館音楽監督。東京藝術大学名誉教授、東京音楽大学学長。日本フォーレ協会会長。仙台国際音楽コンクールピアノ部門審査委員長。
片山杜秀(政治学者、音楽批評家、慶應義塾大学教授)
1963年生まれ。音楽批評家、政治学者。慶應義塾大学法学部教授。『音盤考現学』と『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)で2008年度の吉田秀和賞とサントリー学芸賞を、『未完のファシズム』(新潮社)で2011年度の司馬遼太郎賞を受ける。音楽に関する近著に『ごまかさないクラシック音楽』(新潮選書)、『クラシック音楽家15講』(河出文庫)、『鬼子の歌』(講談社)、『ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる』(文春新書)など。2013年からNHKFM『クラシックの迷宮』の構成と出演を担当。
▶ 関連イヴェント
本コンサートは、日仏会館創立百周年記念日仏シンポジウム「日仏芸術交流の100年ー建築、音楽、庭園、写真・映像」の第4部として開催されるものです。シンポジウムの情報(1日目、2日目)はこちらをご確認ください。..........詳細 12月2日(土) / 12月3日(日)
【ご来場に際してのお願い】
※曲目・曲順はやむを得ない事情により変更することがございます。
※発熱等、体調不良の場合は入場をお控えください。
※未就学児のご入場はお断りしています。
※(公財)日仏会館以外の録画、写真撮影、録音は固くお断り申し上げます。
日仏会館のイベント等活動は、個人会員・賛助会員の皆様のご支援で成り立っております。