講演会・トーク

新時代の日仏芸術文化交流を目指して:京都ヴィラ九条山の現場から(フランス文化講演シリーズ 第292回)

大江ゴティニ純子 (ヴィラ九条山特任館長)、マニュエラ・ポール=カバリエ(元ヴィラ九条山レジデント、工芸作家) 司会: 岡眞理子(青山学院大学)

“イベント詳細”

2015-10-10(土) 18:00 - 20:30
定員 60
参加費 日仏会館会員: 無料、一般: 1.000円、 学生: 500円
事前登録
主催 (公財)日仏会館

1992年に京都東山に設立されたヴィラ九条山は、フランス政府がもつアジアで唯一のフランス人アーティストのための滞在型施設で、アート、文学、舞台、モード、デザインなど幅広い分野から270名を超えるフランス人アーティスト、クリエイターを受け入れてきました。ヴィラに滞在したクリエーターを通してフランスのアートシーンやライフスタイルに日本文化の影響が浸透してきたことが、20年経った今、改めて評価され、ここ最近のムーヴメントである「新(ネオ)ジャポニスム」の立役者ともなっています。

 

昨年10月に1年半に渡る改装工事を終え、アンスティチュ・フランセの支部としてリニューアル・オープンしたヴィラは、工芸部門と日仏デュオプログラムの新設など、意欲的に活動の幅を広げています。今回は、共同館長のひとりである大江ゴティニ純子さんと元レジデントのマニュエラ・ポール=カバリエさんお招きして、ヴィラの果たしてきた役割、これから目指していくもの、21世紀のフランス人アーティストの見る日本という場の持つ潜在性などについて、映像と対談によりご報告いただきます。昨年10月、ヴィラ・メディチ レジデントであった関口涼子さんにフランスの芸術文化政策についてお話しいただきましたが、その第2弾として、日本での日仏芸術交流の現場の息吹をお楽しみください。

 

 

プログラム

・ヴィラに関するプレゼンテーション (日本語/映像あり)

大江ゴティニ純子

・ヴィラレジテントとの対談 (日本語とフランス語)

レジデントx大江ゴティニ純子

・質疑応答

 

プロフィール:

マニュエラ・ポール=カバリエ Manuela Paul-Cavallier (2014年 工芸)

ヴィラ九条山初の工芸部門のレジデント。金箔造形絵画作家。フランス国立美術館の金箔修復師として10 年間フィレンツェでその技術を学び、13 世紀や18 世紀のフランス、イタリアの古い技法を用い、現代的なアプローチで作品を制作。自身の作品制作のみならず幅広く活躍し、近年ではイヴ・サンローランのハイラグジュアリー・エディションとして香水ボトル50 点に金箔を施すコラボレーションも行う。2 014年10月~12 月、京都・ヴィラ九条山滞在プログラム選出アーティストとして、日本の金箔貼りの伝統技術や“引き算の美学” などを学ぶことを目的とし京都滞在。

 

大江ゴティニ純子 Oe-Gottini Sumiko  ヴィラ九条山特任館長。在仏アート・プロデューサー、上智大学外国語学部卒、パリ・ドフィーヌ大学アート・マネージメント修士。在日フランス大使館、パリ日本文化会館に勤務の後、パレ・ド・トーキョージェネラル・コーディネーター、イル・ド・フランス地方現代アート基金「Le Plateau」ジェネラル・マネージャー等歴任。現在はパリ・ドフィーヌ大学で教えるほか、コンサルタントとして、日仏の作家、美術館、アート機関と仕事をしている。
 

 

マニュエラ・ポール=カバリエ Manuela Paul-Cavallier (2014年 工芸)
ヴィラ九条山初の工芸部門のレジデント。金箔造形絵画作家。フランス国立美術館の金箔修復師として10 年間フィレンツェでその技術を学び、その後アーティストとして独立。13 世紀や18 世紀のフランス、イタリアの古い技法を用い、現代的なアプローチで作品を制作。自身の作品制作のみならず幅広く活躍し、近年ではイヴ・サンローランのハイラグジュアリー・エディションとして香水ボトル50 点に金箔を施すコラボレーションも行う。2 014年10月~12 月、京都・ヴィラ九条山滞在プログラム選出アーティストとして、日本の金箔貼りの伝統技術や"引き算の美学" などを学ぶことを目的とし京都滞在。
今年6月にパリで開催されたデザイン・フェスティバルでヴィラのレジデント同期のデザイナーと京都の錫を素材に使った工芸品を提供する老舗の清課堂とのコラボレーションの結果を発表。今秋京都で複数の個展を開催。