報告者 中島道男(奈良女子大学)、イヴ・デロワ(ボルドー政治学院)、岡崎宏樹(神戸学院大学)、荻野昌弘(関西学院大学) 討論者 小川伸彦(奈良女子大)、古市太郎(文京学院大学) 司会 白鳥義彦(神戸大学)、北垣 徹 (西南学院大学)
会場 | 日仏会館ホール |
定員 | 130 |
参加費 | 無 |
事前登録 | 日仏会館フランス事務所サイトよりお申込み下さい http://www.mfj.gr.jp/agenda/2017/09/18/20170918_yves_deloye/index_ja.php |
問い合わせ | 日仏社会学会 http://www.nichifutsu-socio.com nichifutsusocio@gmail.com |
言語 | 日本語、フランス語(同時通訳あり) |
主催 | 科研費研究グループ「社会学のディシプリン再生はいかにして可能か―デュルケーム社会学を事例として―」基盤研究(B)15H03409、日仏社会学会、デュルケーム/デュルケーム学派研究会 |
共催 | (公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所 |
現代の社会を理解しようとするとき、私たちはこれをひとつのまとまりをもった有機的なシステムとして思い描くことはできない。地域も国家も、もはや明確な境界をもったひとつの自律的な単位ではない。そこには、地域や国家の境界を越えて展開するグローバル化の諸力と、地域や国家の境界を際立たせようとする諸力が対抗し、打ち消しあいつつも、結びあい、互いを変化させつつある、複雑な諸過程の複合が存在する。社会の境界は不確定で不透明であり、たえざる再構成のプロセスにあります。だからこそ、社会の境界が問題となる。
たとえば、EU諸国が直面する難民問題。難民は私たちの同胞でありうるのか。どこまでが私たちの仲間で、どこからが違法の者であるのか、その線引きの根拠は何なのか。
社会学は社会を研究する学問であるといわれる。対象である社会の境界が不確定化している以上、社会のまとまりを前提とした社会学の語りは通用しなくなる。社会学の境界も不確定化する。社会とは何かが不明確となれば、社会学とは何かということも自明ではなくなる。諸力の複合である現代の社会現象を理解するためには、諸学問の寄せ集めではない、新たな社会学の原理を考える必要があるだろう。そのためには、社会学が社会学として成立した原点に目を向ける作業も必要となるだろう。
このシンポジウムは、社会の境界で生起する諸現象に注目するとともに、境界的現象を把握するための社会学の理論と方法を多角的に考察する、きわめてアクチュアルな試みです。
プログラム
(第一部) 司会:白鳥義彦(神戸大学)
13:30 - 13:40 趣旨説明:中島道男(奈良女子大学)・講演者紹介:白鳥義彦(神戸大学)
13:40 - 14:40 講演:イヴ・デロワ(ボルドー政治学院、エミール・デュルケーム研究センター)
14 :40 - 15 :00 コメント:小川伸彦(奈良女子大学)、古市太郎(文京学院大学)
15 :00 - 15 :30 イヴ・デロワからのリプライとフロアからの質疑
休憩10分
(第二部) 司会:北垣徹(西南学院大学)
15:40 - 16:40報告:岡崎宏樹(神戸学院大学)、荻野昌弘(関西学院大学)
16:40 - 17:00 コメント:イヴ・デロワ
17:00 - 18 :00 全体討論
*日仏会館のイベント等活動は、個人会員・賛助会員の皆様のご支援で成り立っております。